
睡眠の質をグレードアップするための毛布
通常、毛布は暖かさを補助するものとして考えられています。布団だけで保温力が足らない場合に、毛布を足すという考え方です。しかし、今日において保温力だけなら布団とカバーだけで十分かもしれません。毛布の役割は、睡眠の質をより良くするためのものであると私たちは考えます。
掛毛布は布団の下に使う
毛布は掛け布団の上に使うもの、とテレビなどでも説明されています。しかし、本当にそうでしょうか?保温のために上にかけるのであれば、表面が起毛された毛布でなくても、肌掛けふとんや、キルトで作った上掛けのようなものでも十分なはずです。上の画像は本来の使い方ではありません。
温度33℃湿度50%を保つことができる素材とは
保温力には、絶対的な保温力(=熱の遮断性)以外に、触った風合いが暖かい接触音感の2種類があります。 つまり、毛布は起毛された心地よい暖かさを楽しむものですから、本来より肌に近いところで使うべきなのです。そして大切なのは温度33℃湿度50%を保つこと。適度な吸湿発散をして、温湿度の調節に優れているのはウールなどの動物性繊維です。
毛布に最適な自然素材、カシミヤとシルク
肌に近いところで使うのなら、皮膚にやさしい自然素材がおすすめです。中でも触った風合いが優れているのはカシミヤとシルク。特にカシミヤの持つ抜群の肌触りと保温力は、あなたの眠りを確実に快適にしてくれるでしょう。軽くて柔らかい毛布で体を包むことにより、暖まった空気を逃がしません。

ラムウールなどのソフトなウール毛布や、保温力に優れたボアタイプのウール毛布もおすすめです。綿毛布は保温性はあまりないので、お好みで使い分けるようにするのがおすすめです。

アクリルやポリエステルのような合成繊維は、吸湿性がほとんどないので、布団が暖まってくると蒸れやすく、途中で睡眠を妨げる要因になります。
敷毛布はウールが最適

身体の下に敷く毛布の重要です。こちらは、繊維の腰がしっかりしたウールがおすすめ。特にムートン(羊の毛皮)が最もおすすめです。背中からやさしく包まれるような温かさを感じることができます。
メンテナンスを考えると、ウールのボアタイプの敷毛布が便利でしょう。ムートンまでの密度はありませんが、多くが家庭洗濯に対応しているので、気軽に使うことができます。

敷毛布もアクリルやポリエステルはおすすめできません。 保温性には問題ないのですが、 特に発汗は背中からが最も多いので、合成繊維では蒸れの原因になり睡眠を妨げます。一般にはボアの敷パッドのようなものが多いのですが、中わたは吸湿性のないポリエステルわたが使われていて、これも蒸れる一因となります。
逆にアクリルなどの敷毛布を使わないと保温力が確保できないというのであれば、敷寝具の保温力が不足しているということでしょう。